目を覚ますと、洞窟の中にいるようであったが、すぐこの世ではないと理解することが出来た。
この世の世に無い巨大なキノコや、洞窟に生えてるはずのない木や切り株があった。
天国にしては陰気すぎるし、地獄にしては神秘的すぎた。
劣悪な環境にしか身を置いていなかった私は、想像力が欠如しているため、ここをどういう場所とすれば良いか分からなかった。わかったのはここが言葉を失うほど美しいということだけであった。そして私はこの場所に似つかわしくない姿だということだけであった。
私は頭を落ち着けているうちに、洞窟より地下世界の方がいい表現だと思った。