琴菜は俊のところにタオルを持っていきドリンクを渡し、二人は楽しそうに話していた

俊は琴菜にタオルを返すと

「集合~」 

と声をかける

「うぃーす」


テントにいた部員
ボールで遊んでいた部員
顔を洗いに行って帰ってきていた部員が集まる

琴菜はみんなが琴菜に向かって投げるタオルを必死に取っていた

お調子で投げつけて楽しんでいる子もいた

「もう~」

琴菜はまた笑っていた



「ねえ、塚本さん、部活は楽しい?」

タオルをたたみながらカゴに入れていた琴菜に聞いた



「うん、楽しいよ!」



また笑顔だった

「あたし、親に何も言ってきてないから今日はもう帰るね」

「あっ、ごめんね、そうだよね、じゃあまた明日ね」

琴菜はブンブンと大きく手を振る



なんか面白い子だな、子供みたい……でもあの子の笑顔はいいな

栞も一人で帰りながら微笑んでいた