顧問の先生はまだ来てない、キャプテンが指示出しかな

練習着もお揃いではない各自、自分の服だ

後輩も、ちわっすなんて気軽に挨拶をしてたからそんなに厳しい部活ではなさそう

琴菜がジャージに着替えて走ってくる

「ごめんね、一人にさせちゃって」

息をきらしてやってくる

琴菜はテントにあるスクイズボトルとカゴを持つ

「ちょっとドリンクを作ってくるね」

「何個作るの?」

「とりあえず10個、また無くなったら作るけどね、私はトロくて時間がかかっちゃうんだよね」

琴菜はまた笑う


男子はこういう子に惹かれるのかなーと栞は思った


あたしには部活の時にこんな笑顔はしたことがなかったかも……

男ばかりの部員を真面目に練習をさすにはこんな笑顔では出来てなかったと思う

練習に手を抜いてたら注意をし、鬼マネージャーなんて呼ばれてたな

サッカーが好きで入ったからチャラチャラ練習をするのは許せなかったし、ここより人数が多かったから雑用は一年もしてた

それにはっきり言っちゃう性格だから煙たがっていた部員もいたかも……


グランドをみながら栞は思っていた



「面白いかも……」