文化祭当日

「そろそろ淳基のとこへ行こうぜ」 

三人で歩いていき、琴菜が先頭で教室に入っていく

「結構入ってる……淳基くん!」


「来たの?」

「うん、三名です」

後ろから二人が入ってきた

「おー、淳基love、かわいい、琴菜の次に……」


俊は淳基に抱きつき、周りからは女子の悲鳴が

「キャー、写真、写真」

「やめろよ、ただでさえお前は目立つのに」

栞は大笑いしていた

「ハハハ、おかしい~、でも本当に似合ってるよ、お化粧もちゃんとしてるんだね」

淳基に近付いてじっと見る

「見ないで」

恥ずかしさで顔をそむける


「淳くーん、こっちをお願いー」

「あっ、うん、ゆっくり飲んでいって」

淳基は呼ばれた女の子の方へ行く


ふーん、淳くんて呼ばれてるんだ

栞は淳基の女装を見ながら胸の中で少しモヤっとするものがあった

めっちゃ写真も撮られてるし、部活の時の坂本くんと違う



俊に電話がかかってきた

「おう、うん、えーマジか(笑)今から行くわ」

電話を終えた俊は琴菜に言った

「友達が来いっていうからちょっと行ってくる、二人で大丈夫だな、帰りは教室で待っとけよ」

「はーい」

「忙しいね、キャプテンは」

二人は淳基のクラスから出ていく

「友達が多いからねー、仕方がない、私がヤキモチを妬くのがわかるでしょ?」

「でも、クラスではあんまりラブラブしてないけど」

「うん、やっぱりお互いの友達も大事にってことで……帰りに一緒に帰れるし家にも行けるしね、それにね……」

「何?」

「ヤキモチ妬くとその後、一杯可愛がってくれるの〜」

琴菜は嬉しそうに話す

「はいはい(笑)」