子供みたいに目をこする
「なんで……いつも俺をほっといて帰るのさ」
「そうだね」
「うん……栞マネもそう思うよね?」
「今思ったよ(笑)」
「喉が渇いた」
淳基は立ち上がる
「あっ、もらってくるよ」
「いいよ、もう二人がいちゃついてるから……あっ、見てみる?」
二人は対面キッチンの奥でキスをしていた
「ねっ、言った通りだろ?」
冷蔵庫にいって一言声をかける
「水もらう」
淳基は冷蔵庫を開けてペットボトルの水を出す
二人がキスを続けているのを当たり前に
「じゃあ、帰るな」
俊は手だけ振っていた
二人は俊の家を後にする
「もう、二人の世界だから(笑)」
「この間言ってたのがあれね?」
「そう……起こしてくれない、今日は栞マネを送るから起こしてって言ってたから起こしてくれたけど、あいつらのヤってる声で目が覚める時もある」
「マジ?」
「うん、マンションだから玄関まで短い廊下しかないから、聞こえる」
「しばらく聞いてたりしないの?」