教室に入る
二年生で私達は同じクラスになっていた
友達の真希(まき)が寄ってくる
「おはよ、琴菜、朝から疲れてますな」
「はい、今日は起こす日だったので」
仕方がないんだよね、夜勤の時は夜が遅いから……
なんて、言える訳もなく席に着く
始業式の後、担任の先生が転校生を連れてやって来た
「今日は転校生を紹介する」
「御崎栞(みさきしおり)です、よろしくお願いします」
サラサラストレートの長く黒い髪の美人な子だった
休み時間には次々にみんなが集まって質問攻めにあっていた
私と真希も御崎さんの席に行く
誰かが質問した
「御崎さん、前の学校では部活とかしてたの?」
「前はサッカー部のマネージャーをしてたよ」
私はすかさず言った
「私、サッカー部のマネージャーをしてるの、よかったら見学に来ない?」
「そうなの?じゃあ見学をさせてもらおうかな」
ニコッと微笑んでくれた
やったー、実は今年は一年のマネージャーが入らなかった
三年が引退した今、私一人でこなしている
人手は正直欲しいところだった