「行こうか栞ちゃん……もうケンカをしちゃ駄目だよ、またこの口を塞ぐよ」
栞のおでこにチュッとする
「うん、わかった、ごめんね」
二人で腕を組んで歩いていく
残された琴菜と俊は呆然としていた
「えーと、買い物……」
俊に連絡が入る
‘男も近くにいたからこのまま帰るな’
‘了解’
「琴菜、帰るぞ」
「栞ちゃんと備品を買いに行くんだったんだけど」
「明日にしろよ」
俊は琴菜の肩を組んで歩き始めた
「淳基が人前でねー、琴菜、キスしよ」
「ここは嫌!」
「公園に行こうぜ」
「もう、すぐ流されるんだから」
俊は琴菜の手を引いて公園に消えていく
淳基は栞と歩いていた
「よく元カレがいるのがわかったね、あたし気づかなかった」
「制服の違うのが隠れてるのが見えた」
「さすがグランド全体を見るチームの司令塔(笑)」
「何か、キョドってたし、多分栞マネに会いに来たけど彼女が出て来たから焦ってたんだろうね」
「そこで出てくる勇気はないのかな、やっぱ、別れて正解、また迷惑かけてごめんね」
淳基の足が止まった
「こっちこそ勝手にキスしちゃってごめん、今になって恥ずかしくなってきた……初めてだったけどうまく騙せたかな?」
淳基は真っ赤になり腕で顔を隠した
「えー、こっちこそごめん、慣れてたっていうか、全然嫌じゃなかったよ、びっくりはしたけど」
「身体が勝手に動いてた……俊のをいつも見てるからかな」