二ヶ月が過ぎようとしていた
栞はスコアブックもつけれたので練習試合でもベンチ横にいることが多くなった
先生や俊とよく話し合うようにもなっていた
練習試合の試合の合間に琴菜はドリンクを補充するために水呑み場に行こうとしていた
そこには一年生二人が顔を洗いに来ていて話が耳に入ってきた
「栞マネって俺達の位置をよく見てるよな、キャプテンに言って、キャプテンが指示出してるんだよな?」
「さっきの試合か?」
「うん」
「でも副キャプテンが指示は出すって先輩から聞いたことがあるぞ」
「キャプテンと栞マネが最近よく話してるからさー」
「栞マネって美人だよな、キャプテンと並んでると美男美女でお似合いだよ」
「でも琴菜マネがいるじゃん」
「琴菜マネも可愛いけど栞マネに言い寄られたら考えるな」
「お前じゃ相手にされないって(笑)」
「まあな」
二人はベンチのほうに戻る
琴菜は泣きそうになるのを我慢していた
大丈夫、大丈夫、
と自分に言い聞かせて顔を洗う
少し離れたところから淳基が見ていた