「褒め言葉カードの日か。
オレももらいたいな、そんなの」

「は、はぁ……」

書類から顔を上げ、唇を歪ませて卑屈な笑みを浮かべる彼を、曖昧に笑って受け流す。
もらいたいって、そんなことはなにひとつしていないのに?

「ほら」

「ありがとうございます」

ぺた、と判の押された書類を受け取り、速攻で席に戻った。
大石課長の不満顔なんっていつまでも見ていたくない。

「さてと」

Twitterにタブを切り替え、さっき作った文章をコピペする。

【おはようございます。
今日は1月14日火曜日、褒め言葉カードの日です。
ご家族や部下に褒め言葉を書いたカードを渡してはいかがでしょうか】

さらにお勧めだと言わんばかりに系列会社の作っているギフトカードの画像とアドレスを貼り付けてツイートした。

「次は一時間後くらいだね……」