【あのですね】

【昨日の会への参加、会社サボって散歩してきただけだろって、怒られました】

次の文章を打ち終わらないうちに、返信が上がってくる。

【異業種交流の重要性とか、他社に会社名を呟いてもらうことによって得られる宣伝効果とか説明したか】

えっ、滝島さん、打つの早くない!?
私なんかまだ、この半分だよ。

打ち掛けの文章を急いで消して、新たな文を打ち込みはじめた……んだけど。
次々にこういうのを参考したらいいってリンクが送られてきた。

「早い、早いって!」

もしかして滝島さん、三人くらいいて同時に送ってきていない!? って疑うくらい早い。
追うのに必死で、返信を打つ手は止まっていた。

【以上を踏まえて報告書を作り直し、提出し直せ】

【伊深ならわかってると思うけど】

その文章を見て、この人はエスパーかって一瞬疑った。
そもそも、愚痴を聞いてもらうためにLINEしたわけじゃないのだ。