「仕事なら仕方ないな。
じゃ、お疲れ、カイザージムさん」

「カイザージムさん、お疲れ様でした」

「気をつけて帰ってくださいね」

「お疲れ、カイザージムちゃん。
今度個人的に、ふたりで飲みましょ?」

最後に私へ投げキッスをしたサガさんたちを苦笑いで見送り、私も駅へと向かう。
定時を過ぎて戻った会社ではすでに、大石課長は帰ったあとだった。

「今日中に報告の意味ないよねー……」

パソコンを立ち上げ、報告書を作る。
そのあと、クラウド保存していた画像を選び、今日のことをツイートする内容を考えていく。

本当なら皆と一緒でリアルタイムでツイートしたかった。
でも私がツイートするにはどんな一言でも許可がいる。
別に、それがダメだっていうわけじゃない。
そういう会社も存在するし。

けれど明確な運用方針もなく丸投げなのに、なにもできないようにガチガチに縛って文句だけ言うのは間違っている……と、思う。