「自信をなくした茉理乃が、再び自信を取り戻す手伝いができればそれでいいと思っていた。
なのに想定外に好意を向けられて、混乱して、突き放して……」

「はぁ……」

いつも何倍飲んでもけろっとしているこの人が、耳まで真っ赤にしてなにを言っているのかわからない。

「自分の好きな子から好きだって言われることに慣れてないんだ。
なんとも思ってない女なら平気なんだが」

俺様滝島様が照れながらこんな発言をするのは完全に想定外で、どう反応していいのかわからない。
いや、なんだかこっちの方が照れくさくなってくる。

「ああ、うん。
そうですか」

「それに思い切って告白したのに茉理乃はなにも言わないし、元彼の話ばっかりするし、脈はないんだと諦めたのに」

「えっと……」

告白って、いつ?
全く覚えがない。