LINEには滝島さんから、まだかかるのか、もしかして怒られているんじゃないか、大丈夫か、と何度もメッセージが入っていた。
返信はできなかったが、既読にはしたので生存確認はできているはず。

「えっと。
終わりました、すぐに出ます、と」

帰る準備を済ませ、最後だったので電気を落として会社を出る。

「おっせーぞ」

外ではすでに、滝島さんが待っていた。
毎度毎度思うけど、なんで近くのお店で待っていないのかな。

「まだ夜はさみーし、腹減ったし。
いくぞ」

いつもと似たような台詞を吐き、私の腕を掴んで歩きだす。
入ったのはやはり、いつものビアバーだった。

「ヴァイツェンとアップルエール、シーザーサラダと自家製ソーセージ。
とりあえず、以上で」

メニューも見ずに滝島さんは注文を済ませてしまった。

「あの課長から怒鳴られなかったか?」