ドアの向こうから私を探す大石課長の声がする。
トレンドにまで上がるほどだ、すぐにバレるだろうとは思っていた。
もう時間がない、さっさと最後までツイートしてしまわねば。

【私はミツミさんが好きです。
好きになってくれなくてもかまいません。
でも、私の声をちゃんと聞いて】

【ミツミさんが好き。
誰よりも間違いなく好き。
この声があなたに届きますように】

【本日は個人的なことで会社のアカウントを使い、TLを騒がしてしまい、申し訳ありませんでした。
お詫び申し上げます】

「……と」

はーっと息を吐き出し、だるくなってしまった腕を下ろす。

「伊深!」

「はいっ!」

絶対怒鳴られる、覚悟して開いたドアを見たものの。

「えっ!?」

「お前、なにやってるんだ!?」