「よし、泣いてすっきりしたら今日は飲も!
終電なんか気にせずに飲むぞー!」

路さんが私のグラスにワインを注いでくれる。

「はい!
今日はダイエットなんか気にせずに、飲みます!」

注いでくれたワインを一気に飲み干す。

「茉理乃ちゃん、いい飲みっぷり!」

「ちょ、ちょっと待ってくださいよ、丹沢姐サン!
飲み過ぎ、よくない!」

ケラケラ笑ってはやし立てる路さんを、橋川さんが慌てて止めた。

「小泉さん!
あなたも止めて!」

「えー、ああなった丹沢さんは止められないし……」

小泉さんはテーブルの隅でひとり、チーズをつまみにワインをちびちびやりだした。

「オレがひとりで止めんの!?
無理、無理だからー!」