こうやって期待してくれているのに、つい頬が緩んでしまう。

【やはり先日の模擬と同じところを突かれました】

「それで……って、早い、早いって!」

【やっぱりか】

次の文章を打っている間に、どんどん滝島さんのメッセージが上がってくる。

【それでどうなったんだ?】

【お前に賭けてもらえたか】

「ちょっと待ってくださいよ」

できるだけ早く、次の文章を打ち込む。

【仙道社長が私と心中してもいい、って言ってくださって】

【嬉しかったです】

すぐに既読が付いていき、新しいメッセージが上がる。

【よかったな】

その一言が、胸の中でじん、と響く。

【これでどんな結果になっても後悔はありません】