突然、後ろからサガさんに抱きつかれ、体勢を崩しそうになって悲鳴が漏れる。

「おねぇさんはー、カイザージムちゃんみたいに可愛い娘、だーい好きよ」

「……!」

唐突に頬にキスされて、足が完全に止まる。

「またはじまったよ、サガ姐さんの可愛い物好き」

「そこ。
あとで体育館裏にいらっしゃーい」

突っ込んできたミツミさんに、にっこりと笑ったサガさんの目はちっとも笑っていない。

「ヤバっ。
保険医から怒られた」

その割にミツミさんはSMOOTHさんとくつくつ笑いあっているけど。

「んー、SMOOTHくんも一緒に呼びだされたいのかなー?」

「オレは遠慮しまーす」

SMOOTHさんがおどけ、どっと笑いが起こる。
ミツミさんがあいつだったのは最悪だが、無理にでも参加してよかった。