「……ハイ?」

一瞬、彼がなにを言っているのか理解できなかった。
が、理解すると同時にみるみる血の気が引いていく。

「……仙道社長が、ですか」

「そうだ」

妙に重々しく頷いた大石課長が、芝居がかって見えた。

「……どうして、ですか」

「Twitter運用はもともと、仙道社長の思いつきではじまった。
それの今後が決まるプレゼンなんだ、当然、同席なさるだろう」

大石課長が言っているのはもっともだけど、私はそんなこと、全く想定していないわけで。
そもそも、金田(かなだ)部長と大石課長、それに他部署の課長が何人かだと聞いていた。
そんな上役たちの前でプレゼンするだけでもドキドキなのに、さらに仙道社長?

「そういうことなので、そのつもりで」

「……はい」

皮肉たっぷりに唇を歪ませ、大石課長が笑う。