「苦しくないか」

「大丈夫、です」

私のあたまを撫でる滝島さんの方が苦しそうで、胸が切なくなる。

「プレゼンの準備、できなくなっちゃいました……」

情けなくて涙が滲んでくる。
今後のTwitter運用をかけたプレゼンは十日後の火曜日だ。
この週末に資料を作り、次の週末で練習と足りないところを見直すつもりだったのに。

「大丈夫だ、まだ十分間に合う。
気にせずにいまはゆっくり休め。
治すのが先決だ」

「でも、でも……」

身体が弱っているせいか、どんどん悪い考えに嵌まっていく。

「大丈夫、だから」

抱き起こされたかと思ったら、ぎゅーっと強く抱き締められた。

「伊深はちゃんと頑張ってる。
絶対認められるから、心配しなくていい」