まだまだ話すつもりだったのに唐突に止められ、ムッとして口を閉じる。

「わかったから、席に戻れ……」

ブルブル震えて差し出された申請書を仕方なく受け取った。

「わかりました」

私が背中を向けると、なぜか大石課長ははぁーっと大きなため息をついた。

席に戻り、申請書どおりに返信する。
大石課長にTwitter運用について語りまくっていたせいか、終業時間が迫っていた。

「今日は充実した日を過ごした気がする!」

バレンタインネタにも一応乗れた。
いつもなら嫌み恫喝で私を黙らせる大石課長に反論できた。
なんていい日だ!
これもやっぱり、滝島さんのおかげ?

少しの残業で会社を出た。

「それで、バレンタインのチョコをどうするかだよね……」

もうすでに、代引きで送りつけるなんてリプしたわりに、迷子キーホルダーを滝島さんにプレゼントしようと決めていた。
でもやっぱりバレンタインにはチョコなわけで。