「さらにはオトモダチから商品ください?
はぁ?
Twitterってただの仲良しごっこか?
気楽なもんだな、お前も、他の企業も」

口の中へ僅かに血の味が広がってくる。
それぐらい噛んで堪えないと、涙が出てきそうだったから。

「うちはよその企業と違って真面目に仕事をしてるんだ。
よそはよそ、……」

「お言葉ですが!」

黙って耐えて彼の話を甘んじて受けるのが正解だとわかっていた。
大石課長の方針と私のやりたいことが違っていて、それを責められるのはいい。
だって私がそれだけ、彼を納得させられていないということだから。
でも、他企業を馬鹿にする彼の発言になにかが、キレた。

「宣伝戦略としては間違っていません。
他企業のTwitter担当に商品を送り、モニターしていただき、さらにはツイートしていただくことで得られる宣伝効果はすでに証明されています」

「いや、だから……」

突然、雄弁に語りはじめた私に、大石課長は若干、呆気にとられているが知ったもんか。
口は止まらずに次々に言葉を吐き出していく。