世の中のほとんどの人には関係がない。

仕事を続けていたら、ミツミさんの引用RTが付いていた。

【僕、スマホがよく迷子になるから、これ欲しいかも。
お願い、カイザージムさん♡】

「図々しいぞ!」

思わず画面にツッコんだ私に罪はない。
なにがお願い、だ!
速攻でリプしたいところが、抑えて申請書を書く。
いつもは面倒くさいと思っている申請書だけど、こういうときは少し冷静になれるからいいかも。

内容を考えていたら、さらにそれにSMOOTHさんからリプが付く。

【オレもよく、スマホを迷子にして困るので、欲しいです。
お願い、カイザージムさん♡】

「だから。
お願いすればもらえると思うなよ!」

「伊深、さっきからうるせぇ!」

びしっ、と画面を指さしたところで、大石課長に怒鳴られた。

「……スミマセン」