「うん、いいんじゃないかな」

少しだけ加工した写真を貼り付け、ツイート申請書を作る。
内容はバレンタインに触れない。
あくまでもラベルメーカーでこんな使い方もできますよ、だし、こんなシーンでこういう文房具があると便利じゃないですか、という提案だ。
画像がどことなくバレンタインっぽいのはただの偶然。

「よし、と」

できあがった申請書を手に大石課長の下へ急ぐ。

「お願いします!」

「あ、ああ……」

私の勢いに若干のけぞり気味で大石課長はそれを受け取った。

緊張で喉かカラカラに乾いてくる。
さっきせっかく乾いた脇汗も、またじっとりと掻いてきていた。

「……仕方ない。
企画どおり、ただの商品宣伝だしな」

はぁーっとため息をつき、大石課長はぺたりと判をついた。

「ありがとうございます!」

うきうきと席に戻り、早速ツイートをはじめる。