慌てて口を閉じる。
こんなところを見られるのはさすがに恥ずかしい。

「どこ、行ってたんですか」

「散歩。
この周り、散歩コースがあるんだ」

「誘ってくれたらよかったのに」

ぷーっと膨れてみせたら、あたまをぽんぽんされた。

「わるい、わるい。
疲れてるだろうと思ってさ。
風呂、入ってこい。
朝風呂は最高だぞー。
俺も行くし」

「あ、待ってください」

全く悪いと思っていない様子でタオルを掴んで部屋を出る、滝島さんを追う。

「ここのお風呂、広くて最高ですよね」

「だろ?
ちなみに家族風呂もあるんだが……入るか?」