「あーちゃん、あーちゃん!」 幼い子供のように、あたしにじゃれついてくる彼。 「な、何よ?」 「明日、泊まってもいいかなぁ?」 語尾を伸ばして、甘えるように言う彼。 「えっ、また!?」 「いいでしょ、いいでしょ?」 あたしが許可することを期待するように、目を輝かせる彼。 「もうっ……。しょうがないなー」 彼の名前は、春太(はるた)。石黒 春太(いしぐろ はるた)。