そして『早く帰りたい』という私の気持ちの中、無事に記念撮影が終わった。
解放された私はすぐに着替えて、私を待つ春茶先生と栗原先生がいる会場の入口へ急いで向かった。

『お疲れさま』と言うような優しい表情を先生達は見せてくれる。
会場を出ると、綺麗な茜色の夕焼けが目に焼き付いた。

その夕焼けのせいか、目の前の駅はオレンジ色に輝いているようにも見えた。
何だがすごく綺麗に見える。

夏休みだから、明日は学校ではない。
『夜更かしして、またピアノを弾こう』かと一瞬考えたが、今日は何だか凄く疲れた。

だから今日は早く寝よう。
それにお腹が空いた。

兄も今日は仕事が休みと言っていたし、夕飯を作ってくれて待ってくれているはずだ。
ちなみに私が夕飯を作ると悲惨なことになる・・・・・。

・・・・・。