全ての演奏が終わったから、総勢百人以上に及ぶたくさんの演奏者達は様々な表情を見せていた。

『疲れた』と言っているような表情や、演奏出来て満足そうな嬉しそうな表情。
イマイチ自分の演奏に納得が出来ない表情を浮かべている人もいる。

観客席いたお客さんは殆ど帰った。
会場に残る人も保護者であったり、春茶先生や栗原先生のような指導者しか残っていない。

最後の演奏者である私は、演奏が終わって早く着替えたかった。

でもこの後に記念写真を撮るということで衣装のまま。
帰った者も居るが、残った演奏者は全員舞台に上がる。

ちなみにそこに柴田アランの姿はなかった。
多分次のスケジュールもあるから忙しいのだろう。

その記念撮影で、私は何故だか一番真ん中の前列に座らされる。
そしてその周囲には、小さな演奏者である小学生が集まっていた。

勝手に私の膝に座る生意気な小学生も居たが、運営の人が注意してくれた。
生意気なガキを見ると昔を思い出してしまうから、私はあまり好きじゃない。