「なにそれ！そんなの聞いてないよ！それじゃあやっぱり、『私が三人の関係を壊した』ってことじゃんか。私がちゃんと葵の言葉を理解していたら、こんなことにならなかったじゃんか！」

まるで壊れて制御の効かないロボットのように私は叫んだ。
溢れだす涙も制御出来ずに、私は泣き続ける。

そして壊れたロボットだからか、謝る葵の言葉も聞こえない・・。

「悪かった、茜」

「酷い、そんなの酷すぎるよ！そんなの、あんまりだよ！やっぱり私、葵に酷いことしてたんじゃんか！酷いことしておいて、葵の顔も見れないなんて私、何様なんだよ！」

自分への憎しみと怒りの私の言葉は、綺麗な夜空に消えていく。
泣き叫ぶ声も同様だ。

それに綺麗な星空だから、またそれが辛い。
こんな私にも優しく微笑んでくれる夜空だから、本当に辛い。

今の私なんか優しくする必要なんてないのに。い
っそ叱ってくれたら、私も納得するのに。

何より、『人と一緒にいる資格』なんて私にはないのに。

葵達との関係も、綺麗さっぱり切ることだって出来るのに・・・・・。

・・・・・・。

全ては私の勘違いだった。
葵は私を助けようとしてくれた。

早くあの場から逃げるために、葵の作戦が始まった。
私を敢えて黒沼に売って、その後に私を励ましてくれる葵の作戦。

こんな性格の私だから、『餌をあげたのは江島葵だ』って言ったら私が酷く悲しむと思ったのだろう。

親友の自己犠牲が大嫌いな私だから、そっちの方が私が悲しむと思っての葵の当時の判断なんだろう。

だから葵は私を売った。
後で私を謝る作戦も考えてくれたのに、『私の勘違い』で葵の作戦は全部水の泡。

私を助けるなずだったのに、私は当時の葵を見て『ざまあみろ』と蹴落とされたのかと勘違いしていた。

葵は私に優しい笑みを見せてくれたのに。私を救おうとしてくれたのに・・・・。

・・・・・・・。

ってか、納得できないよ・・・・・。

意味わかんないよ、理解できないよ・・・・・。。