でも改めて考えたら変な話だ。
結局ウサギの死因は『私が殺した』みたいにっているし。

花が原因なのかすらわからないし。

それに『学校は本当に自分達でもウサギの事を調べたのか?』と疑問に思う。
だってもし違う原因だったら、本当に馬鹿らしいし。
なんで私達がこんな思いをしなきゃ意味がわかんなくなるし。

それに紗季の言葉が正しかったら、あのウサギは少なくとも『十年以上は生きている』と言うことになる。
ウサギの寿命は五年から十年と書かれていたし、寿命で死んだ可能性もあるし。

と言うか、なんでウサギが十年も生きていることに教員達は知らないんだろう。
飼育委員の先生も『ウサギが長寿だ』って一言も言っていなかったし。

ホント、理不尽な謎が多い・・・・。

考えれば考えるほど頭が痛くなる。
まるで『それ以上考えるな』って私の脳が語りかけるみたいに。

それが唯一の『希望』なら立ち向かわないと行けないのに。

それにその現実を乗り越えないと、葵とは絶対に仲良くなれない。
『もっと頑張らないと』って思うけど、私一人じゃ無理だし。

もうこれ以上何も浮かばないし・・・・。

・・・・・・・。

ふとスカートのポケットから携帯電話を取り出そうとした時、何かが手に当たった。
それは柔らかいけど、軸と思われる細い棒状物は少し固い。

『なんだろう?』と確認すると、そこには枝の折れた白い花があった。
枝には無数の白い花が咲き渡る、とても懐かしく感じる花。

当時の葵がウサギにあげた花とよく似ている花。

そういえばこの花、葵の妹の花菜が落としたんだっけ。
彼女の可愛らしい花カチューシャについていた一部。

この花の正体が分かったら、この問題も解決するのかな?
そうしたら葵とまた仲良くなれるのかな?

と言うか、いつになったら葵と仲良くなれるんだろう。
もう高校三年生もあと少しで終わりだというのに、私は何をやっているのだろう?

進路も全然なのに。
『こんなことしている場合じゃない』って死ぬほど理解しているのに。

・・・・・。