高校の新校舎の二階には図書室がある。
小学校の図書室とは違って、我が校の図書室は小さかった。
本の分類も少なく、高校生らしく難しそうな本がずらりと並んでいる。
普段本を読まない私には少しだけ異次元の世界に来てしまった感覚だ。
ってか漫画もないし。
・・・・・・。
だから生徒から人気がないんじゃないかな?
我が校の図書室は。
漫画くらい置いてよ・・・・。
放課後だからか他に生徒はいない。
でも強いて言うなら『図書委員』と思われ女子生徒が一人。
仕事を放り投げて、タオルを頭に被せて図書委員が仕事をする受付のカウンター席で寝ているだけ。
『真面目に仕事しろ』と思う私もいるけど、飼育委員の仕事を適当にこなしていた私が言うのも変だと思って、私は考えるのをやめた。
それと図書室にはもう一人。
奥の席でチャームポイントのポニーテールを揺らす女の子が本を読んでいた。
分厚く難しそうな本でも、学力学年一位の彼女なら理解できるのだろう。
彼女の名前は山村紗季(ヤマムラ サキ)。
幼いときからの私の親友だ。
中学校は離れてしまったけど、またこうして高校で再会出来た。
これも運命の出会いと言うのだろうか。
でもそんな紗季が今は怖い。
一昨日まで仲良くしていた親友の存在が恐ろしい・・・・・。
理由としては一つ。
私のトラウマである七年前の出来事に、目の前の親友が絡んでいると知ったから。
今まで励ましてくれる側の人間だったのに、下手すりゃ紗季も『容疑者』だと知ったから。
同時に『私達の関係って何だったのだろう?』と自然と考えさせられたから。
でも私は前に進む。
紗季から本当の話を聞きたい。
「紗季」
小さな声で私は紗季の名前を呼ぶと、紗季は私の存在に気がついた。
本を閉じると、いつもの優しい笑顔を私に見せてくれる。
「ごめんね急に呼び出して。どうしても茜ちゃんに話しておきたいことがあったから」
「それって」
私は言葉を続けようとしたけど、紗季に言葉を上書きされた。
「まあまあ座ってよ。ちょっと長くなるかもしれないし」
『ちょっと長くなるかもしれない』か・・・・。
確かにそうかもね。
小学校の図書室とは違って、我が校の図書室は小さかった。
本の分類も少なく、高校生らしく難しそうな本がずらりと並んでいる。
普段本を読まない私には少しだけ異次元の世界に来てしまった感覚だ。
ってか漫画もないし。
・・・・・・。
だから生徒から人気がないんじゃないかな?
我が校の図書室は。
漫画くらい置いてよ・・・・。
放課後だからか他に生徒はいない。
でも強いて言うなら『図書委員』と思われ女子生徒が一人。
仕事を放り投げて、タオルを頭に被せて図書委員が仕事をする受付のカウンター席で寝ているだけ。
『真面目に仕事しろ』と思う私もいるけど、飼育委員の仕事を適当にこなしていた私が言うのも変だと思って、私は考えるのをやめた。
それと図書室にはもう一人。
奥の席でチャームポイントのポニーテールを揺らす女の子が本を読んでいた。
分厚く難しそうな本でも、学力学年一位の彼女なら理解できるのだろう。
彼女の名前は山村紗季(ヤマムラ サキ)。
幼いときからの私の親友だ。
中学校は離れてしまったけど、またこうして高校で再会出来た。
これも運命の出会いと言うのだろうか。
でもそんな紗季が今は怖い。
一昨日まで仲良くしていた親友の存在が恐ろしい・・・・・。
理由としては一つ。
私のトラウマである七年前の出来事に、目の前の親友が絡んでいると知ったから。
今まで励ましてくれる側の人間だったのに、下手すりゃ紗季も『容疑者』だと知ったから。
同時に『私達の関係って何だったのだろう?』と自然と考えさせられたから。
でも私は前に進む。
紗季から本当の話を聞きたい。
「紗季」
小さな声で私は紗季の名前を呼ぶと、紗季は私の存在に気がついた。
本を閉じると、いつもの優しい笑顔を私に見せてくれる。
「ごめんね急に呼び出して。どうしても茜ちゃんに話しておきたいことがあったから」
「それって」
私は言葉を続けようとしたけど、紗季に言葉を上書きされた。
「まあまあ座ってよ。ちょっと長くなるかもしれないし」
『ちょっと長くなるかもしれない』か・・・・。
確かにそうかもね。