早く帰りたい。
その意味を樹々に伝えたくて、私は小さな迷子の子供のように樹々の制服のスカートを引っ張る。
すると樹々は私のメッセージに気が付いたのか、私の耳元で小さく囁いた。
『うん。早く帰ろ』って。
そして樹々は全てを押し殺して、声を張る。
「じゃああたし達、今日は失礼します!今日はありがとうございました」
樹々は笑顔で黒沼と教頭先生に頭を下げると、私の手を握る。
そして逃げるように教室を出ようとする。
本当は私もお礼や挨拶をしなきゃ駄目なんだけど、心が痛んで礼儀すら忘れていた。
樹々に引っ張られる。
・・・・・・・。
このまま終わったら、本当によかった。
今からカフェに言って、城崎さんに『今日は参ったねー、樹々』って笑い話に変えれたら最高なんだけど・・・・・。
・・・・・・。
黒沼という悪魔は、私を逃がしてくれない。
その意味を樹々に伝えたくて、私は小さな迷子の子供のように樹々の制服のスカートを引っ張る。
すると樹々は私のメッセージに気が付いたのか、私の耳元で小さく囁いた。
『うん。早く帰ろ』って。
そして樹々は全てを押し殺して、声を張る。
「じゃああたし達、今日は失礼します!今日はありがとうございました」
樹々は笑顔で黒沼と教頭先生に頭を下げると、私の手を握る。
そして逃げるように教室を出ようとする。
本当は私もお礼や挨拶をしなきゃ駄目なんだけど、心が痛んで礼儀すら忘れていた。
樹々に引っ張られる。
・・・・・・・。
このまま終わったら、本当によかった。
今からカフェに言って、城崎さんに『今日は参ったねー、樹々』って笑い話に変えれたら最高なんだけど・・・・・。
・・・・・・。
黒沼という悪魔は、私を逃がしてくれない。