一人で解決出来ないなら、誰かを頼る。
目の前の仲間と一緒なら、絶対に夢は掴み取れる。

みんなと一緒なら必ず葵と仲直りが出来る！

私は席を立つと、もう一度みんなの表情を確認する。
そして深呼吸を一つ挟むと、私は覚悟を決めた。

自分の思いを逃げずに伝える。

「私、桑原茜はもう逃げません。どんな現実だったとしても、絶対に負ける気はありません。過去を乗り越えて、新しい自分になりたいです。だから、その・・・・私に力を貸してください！」

多分、生まれて初めて人を頼ったと思う。

だから頼り方なんてわからないから、私は深々と頭を下げた。
お願い事をするときは頭を下げると聞いたことがあるし。

そしてその結の私の言葉に、城崎さんは再度私に問い掛ける。

「決まりね。もう後には戻れないけど、本当にいいのね？」

もちろんだ。
じゃないとそんな馴れない台詞は使わない。

「はい！絶対に負けません！」

「最高の返事ね」
私は大きな声で返事をすると、城崎さんは最後に満面の笑顔を見せてくれた。

『頑張れ』のような応戦してくれているような表情ではなくて、まるで『今の桑原茜なら絶対に出来る』と言っているような表情。

だから、いつも以上にやる気が出る。

そして、それはみんなも一緒だ。
私の背中を押してくれる。

みんな『私の仲間なんだ』と教えてくれる・・・・・。