時間が進む度に、パーティーの参加者は少なくなっていく。
私が招待した春茶先生と栗原先生も、『明日は早い』という理由で先に帰っていった。

中学生の瑠璃や砂田も、先生達と殆ど同じ理由で彼女らの姿はなかった。

瑞季は東雲さんがいるからまだ店内にいるけど、疲れてたのかカウンター席で寝てしまった。
寝顔も本当に可愛い女の子みたい。

美空さんと桜さんはカフェを飛び出して、夜の祭りを楽しんでいるみたい。
橙磨さんと愛藍も二人に誘われていたけど、『疲れた』という理由で彼らは店内に残っていた。

相変わらず桜さんは愛藍を連れ去ろうとしていたけど、最終的には諦めて残念そうな表情で店内から去っていった。

他の参加者も、電車や明日の朝が早いなどの理由で殆どいない。
店内に残されたのはいつものメンバーと若槻一家だけ。

それと未だに厨房で仕込みをしている城崎さん。
料理や飲み物も殆ど残っておらず、中央のテーブルには殆ど何も残っていない。
食器やグラスは東雲さんと桔梗さんが間を見計らって洗ってくれた。

本当にこの一家は凄い人達ばかりだと、いつも思わされる。

それと、今日はずっと居なかった樹々と瑞季の妹の向日葵(ヒマワリ)が瑞季の隣に座っている。
野球のユニフォームを着て晩御飯を食べていた。

今日は遠くのチームと野球の試合をしていたみたい。
帰ってきたのもついさっきで、ご飯も食べていなかったのだろう。

あと何故だか愛藍が向日葵の姿を見て怯えている。
何かあったんだろうか?

一方で眠たそうな表情を浮かべて、私達は隅に寄せられた椅子やカウンター席に座っていた。
小緑も疲れで限界らしく、隣に座る紗季にもたれて寝ていた。

他のみんなも今にでも寝そうだ。
そろそろ私達も帰ろうかと思った。
まだあと一日、明日もまだ頑張らないと駄目だし。

日曜日だからか、『明日の方が忙しいかもしれない』って城崎さんが言っていたし。

でも今日の私にはまだやることがある。
自信を持ってぶつけたい想いがある。

それが正しいかどうか、城崎さんに聞いてもらいたい。