「じゃあ約束して。『今後、もう悪いことをはしない』って。もしやってしまったら、『今度からちゃんと謝る』って。『ごめんなさい』って言えるようになって。わかった?瑠璃」

それはある意味『親友の誓約書』だ。

『これからは悪い事を企む親友じゃなくて、良いことをしてみんなを助け合う親友になろう』という誓約。
と言うか、その方が麦も喜ぶと思うし。

そこに麦も入れて、僕はまた三人で遊びたい。

僕の言葉に瑠璃は少し驚いた表情を見せたが、やがて瑠璃は笑顔に変わる。

そして女の子らしい可愛らしい笑顔を見せて頷いた。

「うん。もう二度とこんなことしない」

その言葉を聞いた僕はまるで溶けてしまいそうなほどホッとした。

僕も瑠璃同様に笑みを見せる。

「そう、よかった。また瑠璃と仲良くなれるんだね」

またあの頃の日々に戻れる。
でも何故だか懐かしさよりも新鮮な気分だった。

悪いことはしないと約束したからだろうか。
それとも僕も瑠璃も変われたからだろうか。

瑠璃の目には涙が浮かんでいた。
そして瑠璃は僕に向かって抱き付いて来て僕は倒れそうになったけど、なんとか堪えた。

そして瑠璃は二年間の気持ちを僕に伝えるように大声で泣き出した。

そんな僕の胸で泣く瑠璃を見ていたら、僕もまた嬉しさが増して涙が溢れていた。
僕もいつの間にか瑠璃同様に泣いていた。

僕ら二人の声が、教室に響き渡る・・・・・。