どうして酷い言葉なのか。
それは当時は瑠璃の気持ちは分からなかったけど、やっぱり瑠璃は裏切られた気分になったんだろう。
心のない瑠璃でも、まだその時は僕の事を想っていてくれた。
麦の転校に落ち込む僕を、瑠璃は励まそうと元気付けようとしてくれた。
親友として、僕を助けようと知恵を絞ってくれた。
でもその知恵が僕は許せなかった。
だってそれ、『誰かを犠牲にした悪知恵』だし。
だから、もう昔の山村小緑じゃない僕は、ただただその言葉が許せなかった。
親友の僕を励まそうとする目の前の親友に、『コイツ馬鹿じゃないの?』って僕は心の中で呟いてしまった。
それが瑠璃が考えた最大の知恵なのに。
瑠璃には『正義の心』が無いのじゃなくて、ただ『正義の心』が何なのか知らないだけなのに。
そして僕を励まそうと提案したのに僕が怒るから、瑠璃は僕の事が嫌いになったんだろう。
僕が万引きして、自慢したくて麦に知らせたあの時のように。
麦に本気で怒られたあの時のように。
瑠璃は僕に裏切られた気分になったんだろう。
それにその次の日から僕は瑠璃からいじめを受けるようになった。
まるで『絶対にごめんなさいなんて言うか!』と訴えるように、僕を攻撃するようになった。
それが全ての始まりだったのだと、僕はようやく思い出した。
そして瑠璃のこの二年間の気持ちも、痛いほど分かった。
・・・・・・・・。
そっか、やっぱりそうだよね。
瑠璃から見たら、裏切られた気分だったんだよね。
一緒に赤信号を渡っていた仲間が、急に青信号しか渡らなくなったから怒ったんだよね。
置いてかれた気分になったんだよね。
瑠璃はただ変わり方を知らなかった。
母親のいない瑠璃は父親から虐待を受けるし、僕とそんな関係になった以上、瑠璃には頼れる人なんていなかった。
『変わるってどういう意味?』と質問しても、答えてくれる人が瑠璃にはいなかった。
『ごめんなさいってどんな顔して言えばいいの?』って聞いても、答えてくれる人がいなかった。
ただそれだけだ。
・・・・・・・。
そんな『正義のせ』の文字も解らなそうな瑠璃が、目の前でいきなり謝ってきた。
頭を下げて僕に謝っていた。
それは当時は瑠璃の気持ちは分からなかったけど、やっぱり瑠璃は裏切られた気分になったんだろう。
心のない瑠璃でも、まだその時は僕の事を想っていてくれた。
麦の転校に落ち込む僕を、瑠璃は励まそうと元気付けようとしてくれた。
親友として、僕を助けようと知恵を絞ってくれた。
でもその知恵が僕は許せなかった。
だってそれ、『誰かを犠牲にした悪知恵』だし。
だから、もう昔の山村小緑じゃない僕は、ただただその言葉が許せなかった。
親友の僕を励まそうとする目の前の親友に、『コイツ馬鹿じゃないの?』って僕は心の中で呟いてしまった。
それが瑠璃が考えた最大の知恵なのに。
瑠璃には『正義の心』が無いのじゃなくて、ただ『正義の心』が何なのか知らないだけなのに。
そして僕を励まそうと提案したのに僕が怒るから、瑠璃は僕の事が嫌いになったんだろう。
僕が万引きして、自慢したくて麦に知らせたあの時のように。
麦に本気で怒られたあの時のように。
瑠璃は僕に裏切られた気分になったんだろう。
それにその次の日から僕は瑠璃からいじめを受けるようになった。
まるで『絶対にごめんなさいなんて言うか!』と訴えるように、僕を攻撃するようになった。
それが全ての始まりだったのだと、僕はようやく思い出した。
そして瑠璃のこの二年間の気持ちも、痛いほど分かった。
・・・・・・・・。
そっか、やっぱりそうだよね。
瑠璃から見たら、裏切られた気分だったんだよね。
一緒に赤信号を渡っていた仲間が、急に青信号しか渡らなくなったから怒ったんだよね。
置いてかれた気分になったんだよね。
瑠璃はただ変わり方を知らなかった。
母親のいない瑠璃は父親から虐待を受けるし、僕とそんな関係になった以上、瑠璃には頼れる人なんていなかった。
『変わるってどういう意味?』と質問しても、答えてくれる人が瑠璃にはいなかった。
『ごめんなさいってどんな顔して言えばいいの?』って聞いても、答えてくれる人がいなかった。
ただそれだけだ。
・・・・・・・。
そんな『正義のせ』の文字も解らなそうな瑠璃が、目の前でいきなり謝ってきた。
頭を下げて僕に謝っていた。