どれだけ泣いたのか僕はよく覚えていない。
明かりの付いていない教室はいつの間にか暗闇に染まっていたから、僕は自然と『帰ろう』と思わされた。
泣いて少し落ち着いた僕は、目の下を赤く染めながら生徒玄関に向かう。
最近は靴も捨てられることが無くなったから、僕の靴は当たり前のように下駄箱に入っていた。
それが本来普通だと言うのに、ホッとすると自分もいる。
校舎を出たら、冬になってしまったような肌寒い風が僕を襲う。
特に膝元が寒い。
『なんで男はスボンなのに、女はスカートなんだろう』と疑問に思いながら校門を出る。
すると見慣れた制服の女子生徒が校門で誰かを待っていた。
僕と同じで寒そうに体を震わせて、いつ発作が出るか分からないと言うのに。
お姉ちゃんは僕の帰りを待ってくれていた。
そんな馬鹿な『紗季お姉ちゃん』を僕は睨みつける。
「なに?なにしてんの?」
嫌そうに僕は言ったら、お姉ちゃんは笑顔で答える。
「こっちゃんと一緒に帰りたいから。ダメかな?」
「シスコン。早く男か女でも作ってイチャイチャしていろ」
僕の冷たい言葉はこの女には聞かない。
まるで『言いたいことはそれだけ?』と言われているような気がして、僕は腹が立った。
でも突然現れたさきねえの姿に、ほっとした僕がいるのも事実。
山村紗季(ヤマムラ サキ)。
僕の事をまるで『恋人』と勘違いしている変なお姉ちゃん。
誰に似たのか知らないけど、常に笑顔を振り撒く優しいお姉ちゃん。
そのお姉ちゃんが目の前いるから、僕は安心した。
安心したから、僕はお姉ちゃんに抱き付いた。
我慢出来ずに、また情けなく泣いてしまった。
「もう。どうしたの?学校で何かあったの?」
驚いた様子を見せた後、お姉ちゃんは僕の背中を擦ってくれる。
周囲にはまだ他にも生徒がいると言うのに、本来なら恥ずかしいと思っているはずなのに、僕はお姉ちゃんから離れなかった。
そして、今日の出来事を全て話した。
瑞季と話したこと。
砂田が麦の事を調べてくれたこと。
そして瑠璃の心の闇・・・・。
お姉ちゃんは僕の話を真剣に聞いてくれる。
何一つ疑わずに信じてくれている。
優しい表情で、僕の泣き顔をずっと見守ってくれている。
それが今の僕にはすごく嬉しかった。
だって僕の話を聞いてくれる人なんて本当に少ないし。
真面目な僕の話なんて、みんな興味ないだろうし・・・・。
だから、ただ嬉しかった。
『紗季お姉ちゃんだったら信じてもいいんだ』って、僕はそう思った。
同時に僕の心がやっと晴れた。
お姉ちゃんと一緒にいたら元気が出てきた。
不安や愚痴を口にしたら、いつの間にか僕はいつもの自分に戻っていた。
本当にお姉ちゃんは、『僕の光のような存在』だと、いつも思わされる。
ホントに大好きな紗季お姉ちゃん・・・・。
明かりの付いていない教室はいつの間にか暗闇に染まっていたから、僕は自然と『帰ろう』と思わされた。
泣いて少し落ち着いた僕は、目の下を赤く染めながら生徒玄関に向かう。
最近は靴も捨てられることが無くなったから、僕の靴は当たり前のように下駄箱に入っていた。
それが本来普通だと言うのに、ホッとすると自分もいる。
校舎を出たら、冬になってしまったような肌寒い風が僕を襲う。
特に膝元が寒い。
『なんで男はスボンなのに、女はスカートなんだろう』と疑問に思いながら校門を出る。
すると見慣れた制服の女子生徒が校門で誰かを待っていた。
僕と同じで寒そうに体を震わせて、いつ発作が出るか分からないと言うのに。
お姉ちゃんは僕の帰りを待ってくれていた。
そんな馬鹿な『紗季お姉ちゃん』を僕は睨みつける。
「なに?なにしてんの?」
嫌そうに僕は言ったら、お姉ちゃんは笑顔で答える。
「こっちゃんと一緒に帰りたいから。ダメかな?」
「シスコン。早く男か女でも作ってイチャイチャしていろ」
僕の冷たい言葉はこの女には聞かない。
まるで『言いたいことはそれだけ?』と言われているような気がして、僕は腹が立った。
でも突然現れたさきねえの姿に、ほっとした僕がいるのも事実。
山村紗季(ヤマムラ サキ)。
僕の事をまるで『恋人』と勘違いしている変なお姉ちゃん。
誰に似たのか知らないけど、常に笑顔を振り撒く優しいお姉ちゃん。
そのお姉ちゃんが目の前いるから、僕は安心した。
安心したから、僕はお姉ちゃんに抱き付いた。
我慢出来ずに、また情けなく泣いてしまった。
「もう。どうしたの?学校で何かあったの?」
驚いた様子を見せた後、お姉ちゃんは僕の背中を擦ってくれる。
周囲にはまだ他にも生徒がいると言うのに、本来なら恥ずかしいと思っているはずなのに、僕はお姉ちゃんから離れなかった。
そして、今日の出来事を全て話した。
瑞季と話したこと。
砂田が麦の事を調べてくれたこと。
そして瑠璃の心の闇・・・・。
お姉ちゃんは僕の話を真剣に聞いてくれる。
何一つ疑わずに信じてくれている。
優しい表情で、僕の泣き顔をずっと見守ってくれている。
それが今の僕にはすごく嬉しかった。
だって僕の話を聞いてくれる人なんて本当に少ないし。
真面目な僕の話なんて、みんな興味ないだろうし・・・・。
だから、ただ嬉しかった。
『紗季お姉ちゃんだったら信じてもいいんだ』って、僕はそう思った。
同時に僕の心がやっと晴れた。
お姉ちゃんと一緒にいたら元気が出てきた。
不安や愚痴を口にしたら、いつの間にか僕はいつもの自分に戻っていた。
本当にお姉ちゃんは、『僕の光のような存在』だと、いつも思わされる。
ホントに大好きな紗季お姉ちゃん・・・・。