「烏羽?なんで・・・・」
僕は声の聞こえた方を確認すると、烏羽先生と高齢の女の先生立っていた。
二人とも怖そうな表情を浮かべて瑠璃を見ている。
烏羽先生は続ける・・・・。
「いつになったら反省するんだ?さっきの反省の言葉は全部嘘か?」
「テメーなんかにあたしの気持ちなんてわかるか!あたしがどんな想いで生きていたのか!」
瑠璃はそう訴えると共に、僕から離れた。
そして同時に僕を殴っていた瑠璃の手は酷く震えていた。
見たことない瑠璃の姿に、僕も動揺していた。
だけど、怯えるような瑠璃の姿を見ても、烏羽先生は態度を変えない。
「いいから来い。仕方ないが、親を呼んで話をする」
「待って!それだけは嫌だ!本当に嫌だ!」
瑠璃とは長い付き合いだけど、初めて聞く慌てて怯えたような声に、僕は違和感を感じた。
まるで本当の姿の大村瑠璃を見ているみたい。
女の先生は瑠璃の腕を掴んで生徒指導室に連れていこうと引っ張った。
一方の壊れた瑠璃は何とか必死に抵抗する。
僕に助けを求める・・・。
「ねぇ小緑!助けて!お願い!あたしは悪くない!あたしはただ普通に生きたいだけなのに!」
「大村、いいから来い」
烏羽先生の言うことを聞かないから、女の先生に強引に腕を引っ張られる瑠璃。
そしてその時、瑠璃の制服の袖口が目くれ上がった。
その瑠璃の腕には赤黒いアザがあった。
まるで誰かに殴られたような見覚えのあるアザ。
僕と一緒で、親の言うことを聞かないから親に殴られ続けたようなアザが見えた。
同時に僕は砂田の言葉を思い出した。
『瑠璃、家で酷い虐待にあっているから。思うように自分をコントロール出来ない』
その疑問の言葉が今、確信に変わった。
「まっ、待ってください!瑠璃は何も悪くありません!」
無意識に僕は訴えていた。
瑠璃を助けようと言葉を考えるけど、言葉が上手く出てこない。
頭の中が真っ白になる。
一方で、曖昧な僕の表情を伺う烏羽先生の表情は変わらない。
「山村、今日はもう帰れ」
怖そうな表情で烏羽先生は僕にそう告げると、僕を睨んだ。
まるで悪魔のような烏羽先生の表情に、僕は腰が抜けてしまった。
そして瑠璃は烏羽先生達に連れ去られた。
教室の外からでも聞こえる彼女の叫び声を聞いて、僕は誰もいない教室で震えていた。
同時に何も出来なかった自分を責めた。
責めたら僕は悲しくて悔しくて泣いていた。
だって、友達が酷く悲しんでいると言うのに、僕は何もしてあげられなかったから。
『僕ってやっぱり友達を救えない無能なんだな』って、改めて思い知ったから・・・・。
それが悔しくて、僕は涙が止まらなかった。
何も出来ない現実に、僕は心を痛めた。
多分、いじめられていた時より心を痛めたかも。
それくらい目の前の現実は恐ろしくて、僕はいつの間にか『お姉ちゃん助けて』と心の中で叫んでいた。
今までこんなこと言った覚えがないのに・・・・・。
僕は声の聞こえた方を確認すると、烏羽先生と高齢の女の先生立っていた。
二人とも怖そうな表情を浮かべて瑠璃を見ている。
烏羽先生は続ける・・・・。
「いつになったら反省するんだ?さっきの反省の言葉は全部嘘か?」
「テメーなんかにあたしの気持ちなんてわかるか!あたしがどんな想いで生きていたのか!」
瑠璃はそう訴えると共に、僕から離れた。
そして同時に僕を殴っていた瑠璃の手は酷く震えていた。
見たことない瑠璃の姿に、僕も動揺していた。
だけど、怯えるような瑠璃の姿を見ても、烏羽先生は態度を変えない。
「いいから来い。仕方ないが、親を呼んで話をする」
「待って!それだけは嫌だ!本当に嫌だ!」
瑠璃とは長い付き合いだけど、初めて聞く慌てて怯えたような声に、僕は違和感を感じた。
まるで本当の姿の大村瑠璃を見ているみたい。
女の先生は瑠璃の腕を掴んで生徒指導室に連れていこうと引っ張った。
一方の壊れた瑠璃は何とか必死に抵抗する。
僕に助けを求める・・・。
「ねぇ小緑!助けて!お願い!あたしは悪くない!あたしはただ普通に生きたいだけなのに!」
「大村、いいから来い」
烏羽先生の言うことを聞かないから、女の先生に強引に腕を引っ張られる瑠璃。
そしてその時、瑠璃の制服の袖口が目くれ上がった。
その瑠璃の腕には赤黒いアザがあった。
まるで誰かに殴られたような見覚えのあるアザ。
僕と一緒で、親の言うことを聞かないから親に殴られ続けたようなアザが見えた。
同時に僕は砂田の言葉を思い出した。
『瑠璃、家で酷い虐待にあっているから。思うように自分をコントロール出来ない』
その疑問の言葉が今、確信に変わった。
「まっ、待ってください!瑠璃は何も悪くありません!」
無意識に僕は訴えていた。
瑠璃を助けようと言葉を考えるけど、言葉が上手く出てこない。
頭の中が真っ白になる。
一方で、曖昧な僕の表情を伺う烏羽先生の表情は変わらない。
「山村、今日はもう帰れ」
怖そうな表情で烏羽先生は僕にそう告げると、僕を睨んだ。
まるで悪魔のような烏羽先生の表情に、僕は腰が抜けてしまった。
そして瑠璃は烏羽先生達に連れ去られた。
教室の外からでも聞こえる彼女の叫び声を聞いて、僕は誰もいない教室で震えていた。
同時に何も出来なかった自分を責めた。
責めたら僕は悲しくて悔しくて泣いていた。
だって、友達が酷く悲しんでいると言うのに、僕は何もしてあげられなかったから。
『僕ってやっぱり友達を救えない無能なんだな』って、改めて思い知ったから・・・・。
それが悔しくて、僕は涙が止まらなかった。
何も出来ない現実に、僕は心を痛めた。
多分、いじめられていた時より心を痛めたかも。
それくらい目の前の現実は恐ろしくて、僕はいつの間にか『お姉ちゃん助けて』と心の中で叫んでいた。
今までこんなこと言った覚えがないのに・・・・・。