「今はカウンセリングを受けながら『心の教室』っていう所に通っているみたい。いじめられたダメージが大きくて、まだまともに中学校に通えていないみたい」
「心の教室?麦元気なの?というか、なんで砂田が麦のこと知っているの?」
「だから調べた。元気かどうかは知らない。気になるなら電話してみたら?」
そう言って、砂田はノートの切れ端のような紙を僕に渡した。
紙には知らない住所と知らない電話番号。
「なんで調べたの?砂田は麦と全然話してなかったじゃん」
「瑠璃が山村をいじめている事が辛くて見てられなかった。二人は元々親友だったって聞くし。だから昔の親友をきっかけに、また仲良くしてもらおうと思った」
まるでロボットのような棒読みの砂田の言葉だが、僕は思ったことがある。
『その言葉が本当だったら、砂田は僕の味方なんだ』って僕は思った。
そう理解したらどこか嬉しい気持ちになった。
でも昔から僕は人を信じることは出来ない。
「なんで?砂田は瑠璃の味方で僕の敵でしょ?何企んでいるの?」
「企んでなんていない。たまには信じてくれ」
素直に砂田の言葉を信じられることが出来るのなら、僕は幸せなのだろうか。
それとも不幸せなのだろうか。
昔からそうだった。
親の言葉なんて嘘だと思うし、テレビの情報も本当かどうか分からないから聞くだけ無駄だし。
とにかく僕は人を信じることが出来なかった。
だって、自分で考えたら答えなんて出るし。
わざわざ人にレールなんて敷いて貰わなくても、僕は一人で歩いていける。
『間違っていない』と胸を張れる。
でもそれはお姉ちゃんや烏羽先生に『違う』と教えてもらった。
茜さんと樹々さん、それと橙磨さんにも同じことを学んだ。
それとクソジジイにも。
学んだはずなのに、僕はまだ活かせていない。
どうやって相手を信じたらいいのか、イマイチ分からない。
どうしても昔の自分が今の自分を邪魔をする。
変わろうと頑張る自分を、昔の馬鹿な自分が邪魔をする。
頭が痛くなってきた。
何でそんな簡単なこと、僕には出来ないのだろう・・・・・。
「心の教室?麦元気なの?というか、なんで砂田が麦のこと知っているの?」
「だから調べた。元気かどうかは知らない。気になるなら電話してみたら?」
そう言って、砂田はノートの切れ端のような紙を僕に渡した。
紙には知らない住所と知らない電話番号。
「なんで調べたの?砂田は麦と全然話してなかったじゃん」
「瑠璃が山村をいじめている事が辛くて見てられなかった。二人は元々親友だったって聞くし。だから昔の親友をきっかけに、また仲良くしてもらおうと思った」
まるでロボットのような棒読みの砂田の言葉だが、僕は思ったことがある。
『その言葉が本当だったら、砂田は僕の味方なんだ』って僕は思った。
そう理解したらどこか嬉しい気持ちになった。
でも昔から僕は人を信じることは出来ない。
「なんで?砂田は瑠璃の味方で僕の敵でしょ?何企んでいるの?」
「企んでなんていない。たまには信じてくれ」
素直に砂田の言葉を信じられることが出来るのなら、僕は幸せなのだろうか。
それとも不幸せなのだろうか。
昔からそうだった。
親の言葉なんて嘘だと思うし、テレビの情報も本当かどうか分からないから聞くだけ無駄だし。
とにかく僕は人を信じることが出来なかった。
だって、自分で考えたら答えなんて出るし。
わざわざ人にレールなんて敷いて貰わなくても、僕は一人で歩いていける。
『間違っていない』と胸を張れる。
でもそれはお姉ちゃんや烏羽先生に『違う』と教えてもらった。
茜さんと樹々さん、それと橙磨さんにも同じことを学んだ。
それとクソジジイにも。
学んだはずなのに、僕はまだ活かせていない。
どうやって相手を信じたらいいのか、イマイチ分からない。
どうしても昔の自分が今の自分を邪魔をする。
変わろうと頑張る自分を、昔の馬鹿な自分が邪魔をする。
頭が痛くなってきた。
何でそんな簡単なこと、僕には出来ないのだろう・・・・・。