その後から私と小緑のポジションが入れ替わった。
私は樹々と一緒に、帰るお客さんを笑顔で見送った。
店内のお客さんはさっきの二人だけだし、接客することもないだろう。
テーブルに残されたお皿を片付ける。
洗い物を厨房に運ぶと、橙磨さんと小緑は話ながら仕込みを行っていた。
その様子をオーダーを作り終えた東雲さんは、隣で仕込みをしながら聞いていた。
『僕の息子も小緑ちゃんと同じクラスなんです』と聞こえたような気がするが、それ以外はあまり聞き取れなかった。
城崎さんも気になる様子を見せているが、初めてのホール仕事の私に付きっきりで仕事を教えてくれた。
さっきの小緑の言葉で少し傷を負ったのか、少しだけ城崎さんの表情から何が欠けたような気がした。
閉店時間の二時になっても彼女達は帰らなかった。
樹々が何度も閉店時間と知らせるも、まるで言葉の知らない違う星の生き物のように聞き入れようとしなかった。
彼女は大声で笑い続けた。
それから三十分後、二人はようやく席を立つと小銭を投げ捨てるように彼女達は会計を済ませた。
そして最後にメッセージを残した。
「小緑に言っておいて。『明日の昼休みに屋上で待っている』って」
不気味な笑みと共に、彼女達は店の外でも笑い続けた。
人を馬鹿にするような、嘲笑うような、悪魔のような表情で。
彼女は笑い続けた。
その彼女達の様子を、遠目で睨み付けるように小緑は見ていた。
同時に震えるような彼女の手は、まるで季節外れの台風がやって来たような不安な気持ちにさせた。
それから私達は急いで客席を片付けた。そして昼御飯の準備をした。
「早くしないと、ご飯が冷めてしまうよ!急いで!」
言葉通り急かすように、笑顔でそう言う城崎さん。
私達は再びピークタイムのように振り回された。
きっとお腹を空かした私達に、早くご飯を食べてほしかったのだろう。
慌てて私達が席に座った頃には、宴会のような東雲シェフが作る豪華な昼御飯が目に映った。
この店の名物料理のサンドイッチやパスタにサラダ。
それと私が焦がしたと言っても過言ではないドリア。
黒く焦げた所を削り取り、もう一度暖めたら食べれるという事だったので昼御飯のテーブルに並んだ。
私は樹々と一緒に、帰るお客さんを笑顔で見送った。
店内のお客さんはさっきの二人だけだし、接客することもないだろう。
テーブルに残されたお皿を片付ける。
洗い物を厨房に運ぶと、橙磨さんと小緑は話ながら仕込みを行っていた。
その様子をオーダーを作り終えた東雲さんは、隣で仕込みをしながら聞いていた。
『僕の息子も小緑ちゃんと同じクラスなんです』と聞こえたような気がするが、それ以外はあまり聞き取れなかった。
城崎さんも気になる様子を見せているが、初めてのホール仕事の私に付きっきりで仕事を教えてくれた。
さっきの小緑の言葉で少し傷を負ったのか、少しだけ城崎さんの表情から何が欠けたような気がした。
閉店時間の二時になっても彼女達は帰らなかった。
樹々が何度も閉店時間と知らせるも、まるで言葉の知らない違う星の生き物のように聞き入れようとしなかった。
彼女は大声で笑い続けた。
それから三十分後、二人はようやく席を立つと小銭を投げ捨てるように彼女達は会計を済ませた。
そして最後にメッセージを残した。
「小緑に言っておいて。『明日の昼休みに屋上で待っている』って」
不気味な笑みと共に、彼女達は店の外でも笑い続けた。
人を馬鹿にするような、嘲笑うような、悪魔のような表情で。
彼女は笑い続けた。
その彼女達の様子を、遠目で睨み付けるように小緑は見ていた。
同時に震えるような彼女の手は、まるで季節外れの台風がやって来たような不安な気持ちにさせた。
それから私達は急いで客席を片付けた。そして昼御飯の準備をした。
「早くしないと、ご飯が冷めてしまうよ!急いで!」
言葉通り急かすように、笑顔でそう言う城崎さん。
私達は再びピークタイムのように振り回された。
きっとお腹を空かした私達に、早くご飯を食べてほしかったのだろう。
慌てて私達が席に座った頃には、宴会のような東雲シェフが作る豪華な昼御飯が目に映った。
この店の名物料理のサンドイッチやパスタにサラダ。
それと私が焦がしたと言っても過言ではないドリア。
黒く焦げた所を削り取り、もう一度暖めたら食べれるという事だったので昼御飯のテーブルに並んだ。