時間を確認しながら駅に向かう私と小緑。
昨日から再び仲良くなった私達は、楽しく会話を交わして歩いて行く。
これも全て茜ちゃんのおかげ。
その茜ちゃんは待ち合わせの場所にいた。
まだ待ち合わせの十五分前だというのに。
「おはよう茜ちゃん」
暗い表情を浮かべてベンチに座る茜ちゃんに私は笑みを見せた。
茜ちゃんも私の存在に気が付く。
「紗季。おはよ」
そう言うと茜ちゃんは私から目を逸らした。
昨日小緑に貰ったブレスレッドを触りながら、茜ちゃんは昨日の出来事について考えているのだろう。
それに寝ていないのか、少しだけ目の下に隈が出来ているように見えた。
本当にありがとう、茜ちゃん。
「昨日はありがとう。小緑もいつもより明るいし、親も納得してくれみたいだし。茜ちゃんのお陰だよ。本当にありがとう!」
私の言葉に、再び茜ちゃんはこっちを見て小さく呟いた。
「よかった。私も力になれたんだ」
「うん。何とか一区切りしたし。今のところは心配することはないかな。何よりこっちゃんも元気になったし」
私はいつもの大きなヘッドホンを頭につけた小緑の姿を確認した。
呑気に駅周辺の施設の案内板を見ながら大音量で音楽を聞いている。
茜ちゃんに挨拶もせず、本当にマイペースな妹だ。
私は茜ちゃんの隣に座ると携帯電話で時間を確認する。
同時に樹々ちゃんからメッセージも届いていた。『もう着く』って。
そんな中、隣から暗い茜ちゃんの声が聞こえる。
「あのさ、紗季。昨日の話なんだけどさ」
嫌な予感がした。
嫌な予感がしたから私は強がった。
「その話は今日は禁止。今日はみんなと遊ぶ日でしょ?暗い話や暗い表情は禁止だよ」
まるで妹に言い聞かせるような言葉に、私はまた笑顔を見せた。
私が単純に今その話をしたくなかっただけ。
昨日から再び仲良くなった私達は、楽しく会話を交わして歩いて行く。
これも全て茜ちゃんのおかげ。
その茜ちゃんは待ち合わせの場所にいた。
まだ待ち合わせの十五分前だというのに。
「おはよう茜ちゃん」
暗い表情を浮かべてベンチに座る茜ちゃんに私は笑みを見せた。
茜ちゃんも私の存在に気が付く。
「紗季。おはよ」
そう言うと茜ちゃんは私から目を逸らした。
昨日小緑に貰ったブレスレッドを触りながら、茜ちゃんは昨日の出来事について考えているのだろう。
それに寝ていないのか、少しだけ目の下に隈が出来ているように見えた。
本当にありがとう、茜ちゃん。
「昨日はありがとう。小緑もいつもより明るいし、親も納得してくれみたいだし。茜ちゃんのお陰だよ。本当にありがとう!」
私の言葉に、再び茜ちゃんはこっちを見て小さく呟いた。
「よかった。私も力になれたんだ」
「うん。何とか一区切りしたし。今のところは心配することはないかな。何よりこっちゃんも元気になったし」
私はいつもの大きなヘッドホンを頭につけた小緑の姿を確認した。
呑気に駅周辺の施設の案内板を見ながら大音量で音楽を聞いている。
茜ちゃんに挨拶もせず、本当にマイペースな妹だ。
私は茜ちゃんの隣に座ると携帯電話で時間を確認する。
同時に樹々ちゃんからメッセージも届いていた。『もう着く』って。
そんな中、隣から暗い茜ちゃんの声が聞こえる。
「あのさ、紗季。昨日の話なんだけどさ」
嫌な予感がした。
嫌な予感がしたから私は強がった。
「その話は今日は禁止。今日はみんなと遊ぶ日でしょ?暗い話や暗い表情は禁止だよ」
まるで妹に言い聞かせるような言葉に、私はまた笑顔を見せた。
私が単純に今その話をしたくなかっただけ。