小緑が家に帰ってから一夜空けた日曜日の朝。
突然樹々ちゃんから連絡が入った。
少し明るい声だ。
何かいいことでもあったのだろうか。
「あっ、紗季?今暇してる?」
樹々ちゃんの声を聞いた私は、目の前の問題集とにらめっこをしている小緑の姿を確認してから答える。
「あーどうかな。小緑の勉強教えている所だし」
私の声を聞いた樹々ちゃんは肩を落としたように思えた。
だって樹々ちゃんからの誘いって、実は結構久しぶりだし。
夏祭り以来だし。
だから『久しぶりに誘ったのに、残念だな』って勝手に想像してしまった。
「誰?」
小緑はこちらを見て首を傾げている。
やっぱりいつ見ても可愛い。
「樹々ちゃん。変わろうか?」
「うーん、どっちでも」
そう言う小緑に私は携帯電話を差し出した。
『朝からずっと勉強してるし、ちょっと休憩でもさせようかな』って軽い気持ちで小緑に私の携帯電話を差し出す。
「もしもし?」
小緑は一度しか会っていない樹々ちゃんと話していた。
そう言えば樹々ちゃんの弟、小緑と同じクラスなんだっけ。
「誰が来るんですか?」
確か名前は『瑞季』って城崎さんも言っていたっけ。
どんな子なんだろう。
まだ私は会ったことがない。
「茜さんが来るなら行くって、さきねぇが言ってます」
小緑のクラスメイトの事を考えていた私はすぐに現実に戻る。
そして勝手に私の事を話す小緑の言葉に、私は顔を真っ赤に染める。
「ちょっと!こっちゃん!何言ってるのさ!」
私は慌てて小緑から携帯電話を取り返そうと手伸ばす。
だが小緑は誰に似たのか知らないが意地悪な性格だ。
私をからかうように携帯電話を返してくれない。
私の携帯電話を耳に当てて、なおも樹々ちゃんと会話を続ける。
「さきねぇが行くなら僕も行きます。僕も茜さんに会いたいし」
私は小緑から何とか携帯電話を取り返す。
そしてすぐに頭の中で言葉を整理して、慌てて自分の携帯電話を耳に当てた。
同時に樹々ちゃんに向かって否定する。
「ああ!違うから!何でもないから!」
「なんで山村姉妹は茜推しなの?」
樹々ちゃんの言葉に私は『何でだろう』と考えた。
でもやっぱり特に理由はない。
まあでも強いて言うなら、小学生からの唯一の付き合いだから。
私にとって、茜ちゃんだけは特別な存在なんだろう。
「まあちょっと色々ね。昨日も迷惑かけたし」
だけど言うのも恥ずかしかったので適当に誤魔化した。
一方の小緑は私を見てクスクスと笑っている。
後でお仕置きしないと。
ってそんなことはどうでもよくて。
突然樹々ちゃんから連絡が入った。
少し明るい声だ。
何かいいことでもあったのだろうか。
「あっ、紗季?今暇してる?」
樹々ちゃんの声を聞いた私は、目の前の問題集とにらめっこをしている小緑の姿を確認してから答える。
「あーどうかな。小緑の勉強教えている所だし」
私の声を聞いた樹々ちゃんは肩を落としたように思えた。
だって樹々ちゃんからの誘いって、実は結構久しぶりだし。
夏祭り以来だし。
だから『久しぶりに誘ったのに、残念だな』って勝手に想像してしまった。
「誰?」
小緑はこちらを見て首を傾げている。
やっぱりいつ見ても可愛い。
「樹々ちゃん。変わろうか?」
「うーん、どっちでも」
そう言う小緑に私は携帯電話を差し出した。
『朝からずっと勉強してるし、ちょっと休憩でもさせようかな』って軽い気持ちで小緑に私の携帯電話を差し出す。
「もしもし?」
小緑は一度しか会っていない樹々ちゃんと話していた。
そう言えば樹々ちゃんの弟、小緑と同じクラスなんだっけ。
「誰が来るんですか?」
確か名前は『瑞季』って城崎さんも言っていたっけ。
どんな子なんだろう。
まだ私は会ったことがない。
「茜さんが来るなら行くって、さきねぇが言ってます」
小緑のクラスメイトの事を考えていた私はすぐに現実に戻る。
そして勝手に私の事を話す小緑の言葉に、私は顔を真っ赤に染める。
「ちょっと!こっちゃん!何言ってるのさ!」
私は慌てて小緑から携帯電話を取り返そうと手伸ばす。
だが小緑は誰に似たのか知らないが意地悪な性格だ。
私をからかうように携帯電話を返してくれない。
私の携帯電話を耳に当てて、なおも樹々ちゃんと会話を続ける。
「さきねぇが行くなら僕も行きます。僕も茜さんに会いたいし」
私は小緑から何とか携帯電話を取り返す。
そしてすぐに頭の中で言葉を整理して、慌てて自分の携帯電話を耳に当てた。
同時に樹々ちゃんに向かって否定する。
「ああ!違うから!何でもないから!」
「なんで山村姉妹は茜推しなの?」
樹々ちゃんの言葉に私は『何でだろう』と考えた。
でもやっぱり特に理由はない。
まあでも強いて言うなら、小学生からの唯一の付き合いだから。
私にとって、茜ちゃんだけは特別な存在なんだろう。
「まあちょっと色々ね。昨日も迷惑かけたし」
だけど言うのも恥ずかしかったので適当に誤魔化した。
一方の小緑は私を見てクスクスと笑っている。
後でお仕置きしないと。
ってそんなことはどうでもよくて。