「小緑、クラスの子にいじめられているの」

静かに低い声で話す親友の紗季の声。
悲しさと怒りがごちゃ混ぜになった紗季の低い声。

そして本当に『知らなきゃよかった』と思わされた。
『なんで首を突っ込んでしまったんだろう』と、情けなく自分のことを優先的に考えてしまった。

そして渦潮のように水の底に引きずられるように、息が出来なくなった。

山村小緑と山村紗季の『闇』と言う名の渦潮に・・・・・・。