「ねぇ、紗季。全部話してくれないかな?今紗季が抱えている闇」

「どうしてそう思うの?」

「何となく。少し気になっただけだから」

「えー何もないよ。って言ったら納得する?」

「するわけない」

「だよね」

無音の電話の先から風が靡く音が聞こえた。
外に居るのだろうか。

それと川のような、水が流れるような音が聞こえる。

「どうしてこっちゃんは勉強出来ないんだと思う?」

「えっと、勉強がわからないから?」

「じゃあどうして『わからない』と言えるんだと思う?」

すぐに嫌な予感がした。
私には心当たりがあったからだ。

その心当たりを、私は答える。

「勉強に集中出来ないから。まるであの頃の私のように」

その私の言葉を聴いた紗季の表情は見えないが、何故だか紗季が笑った気がした。
それも真っ黒な笑みで・・・・・。

「正解。言っちゃ悪いけど、茜ちゃんの言うその通りだよ」

そして私は紗季の次の言葉に、今日の出来事は全てこれから起こる出来事のただの『一ページ目』だということを知らされた。

恐ろしく、今現実で起きている出来事に私は吸い込まれていく。

まるで私、の小学生時代の時のように。
葵や愛藍が私をいじめていた時のように・・・・・・。