水族館に行くと言ったのに、向かった先はショッピングモール内のアクセサリショップ。
というか、先ほどのいたゲームセンターの隣の店だ。
だから私は楽しそうに商品を眺める小緑に苛立ちを見せる。
「なんで?水族館行きたいんじゃなかったの?」
「ん?まあいいじゃないですか。時間はまだまだあるんですし」
私はため息を吐いた。
「『水族館行って時間が足りなかった』って言っても知らないよ」
「えー、それは困るな」
小緑の目線の先はパワーストーンを使ったアクセサリが並んでいる。
様々なカラフルな色に小緑は釘付け。
私の話も聞いていないだろう。
そんな中、小緑は私に問い掛ける。
「ねぇ、茜さんは好きな色ありますか?」
「色?特にないけど」
「僕は緑色。ほら、小緑って緑が入った名前だから」
そうですか・・・・。
そんなことより、買い物というのは苦手だ。
樹々や紗季と買い物に出掛けた時にいつも思うのだが、選ぶのに時間が掛かりすぎ。
どうして買う前に悩むのだろうと疑問に思う。
それと今の小緑のような嬉しそうな表情。
『買ってもないのによくそんな表情を出せるな』っていつも思う。
それを身に付ける自分を想像しているのだろうか。
私にはちょっと理解出来ない。
まあ多分私のその思考が腐っているだけなんだと思うけど・・・・・。
私の服はほとんど兄のお下がり。
基本的に服屋なんて行かないし、コンサートの衣装も兄に任せている。
仕事で忙しいが兄の口癖なのに、服や衣装の話になると目の色が変わる。
まあでもお兄ちゃん、昔から『ふぁっしょん』とやらにうるさかったし。
ちなみに今日私が来ている黒のプリントパーカーも兄のおさがり。
ちょっとぶかぶかだけどあまり気にしない。
今日履いているジーパンは中学の時に兄に買ってもらったものだ。
夏祭りで葵とぶつかって、泥が付いてしまったジーパン。
そういえば葵、何しているのだろう。
それと愛藍も。
元気にしているのかな?
「よーし、決めた!」
悩み抜いた小緑はブレスレッドを片手にレジに向かう。
相変わらず笑顔だ。
『何だか幸せな子』だと私は思う。
綺麗な色のパワーストーンが付いたブレスレッドは一個八百円。
高いのか安いのか分からない私には『魅力』は感じない。
それにそんなお金があるなら楽譜を買う方がマシだと思うのだけど。
「二千四百円ちょうどですね、ありがとうございます」
レジ係の女性店員の声を聞き、会計を見届けた私は一足先に店を出る。
ちなみにこのお店、昔紗季と来たことのあるお店だ。
紗季が休みの日になるといつもぶら下げている、紫色のポーチを買ったお店。
そういえば紗季、この前の夏祭りでも身に付けていたっけ。
スッゴク大切に使っているみたい。
・・・・・・・・・。
なんでだろ?
というか、先ほどのいたゲームセンターの隣の店だ。
だから私は楽しそうに商品を眺める小緑に苛立ちを見せる。
「なんで?水族館行きたいんじゃなかったの?」
「ん?まあいいじゃないですか。時間はまだまだあるんですし」
私はため息を吐いた。
「『水族館行って時間が足りなかった』って言っても知らないよ」
「えー、それは困るな」
小緑の目線の先はパワーストーンを使ったアクセサリが並んでいる。
様々なカラフルな色に小緑は釘付け。
私の話も聞いていないだろう。
そんな中、小緑は私に問い掛ける。
「ねぇ、茜さんは好きな色ありますか?」
「色?特にないけど」
「僕は緑色。ほら、小緑って緑が入った名前だから」
そうですか・・・・。
そんなことより、買い物というのは苦手だ。
樹々や紗季と買い物に出掛けた時にいつも思うのだが、選ぶのに時間が掛かりすぎ。
どうして買う前に悩むのだろうと疑問に思う。
それと今の小緑のような嬉しそうな表情。
『買ってもないのによくそんな表情を出せるな』っていつも思う。
それを身に付ける自分を想像しているのだろうか。
私にはちょっと理解出来ない。
まあ多分私のその思考が腐っているだけなんだと思うけど・・・・・。
私の服はほとんど兄のお下がり。
基本的に服屋なんて行かないし、コンサートの衣装も兄に任せている。
仕事で忙しいが兄の口癖なのに、服や衣装の話になると目の色が変わる。
まあでもお兄ちゃん、昔から『ふぁっしょん』とやらにうるさかったし。
ちなみに今日私が来ている黒のプリントパーカーも兄のおさがり。
ちょっとぶかぶかだけどあまり気にしない。
今日履いているジーパンは中学の時に兄に買ってもらったものだ。
夏祭りで葵とぶつかって、泥が付いてしまったジーパン。
そういえば葵、何しているのだろう。
それと愛藍も。
元気にしているのかな?
「よーし、決めた!」
悩み抜いた小緑はブレスレッドを片手にレジに向かう。
相変わらず笑顔だ。
『何だか幸せな子』だと私は思う。
綺麗な色のパワーストーンが付いたブレスレッドは一個八百円。
高いのか安いのか分からない私には『魅力』は感じない。
それにそんなお金があるなら楽譜を買う方がマシだと思うのだけど。
「二千四百円ちょうどですね、ありがとうございます」
レジ係の女性店員の声を聞き、会計を見届けた私は一足先に店を出る。
ちなみにこのお店、昔紗季と来たことのあるお店だ。
紗季が休みの日になるといつもぶら下げている、紫色のポーチを買ったお店。
そういえば紗季、この前の夏祭りでも身に付けていたっけ。
スッゴク大切に使っているみたい。
・・・・・・・・・。
なんでだろ?