いつも長蛇の列が出来ていると言われているジェットコースターも、今日は運が良くて待ち時間が短かった。
通常は一時間待ちが普通らしいが、あたし達は三十分で案内された。
時間は丁度午後の一時だから、昼御飯の時間と被ったからだろうか。
ジェットコースターの座席に強引に叩き付けられるように、あたしと瑞季は座席の一番前に座らされた。
『ここまで来てしまったからにはもう逃げられないのか』と思うとため息しか出てこない。
後ろからは向日葵やシロさんの賑やかな声が聞こえる。
その声に振り返ろうとしても、安全バーが邪魔をして振り返ることは出来ない。
最低限見えるものと言ったら、バーを力強く握る震えた瑞季の小さな手。
どうやら瑞季もあたしと同じく緊張しているみたい。
そんな瑞季にあたしは苦笑いを浮かべて問い掛ける。
「瑞季、もしかしてこういうの嫌い?」
瑞季は目を瞑りながら小さく頷いた。
まるで『早く終わってほしい』と、そんな心の声が聞こえてきそうな瑞季の表情。
あたしはいつの間にか同情していた。
やかで大きなサイレント共にジェットコースターは動き出す。
車体は大きな震動で一瞬揺れると同時に目の前のレールを上っていく。
目に映る小さな太陽に向かうようにどんどんレールを上昇していく。
頂上に上がった頃には、あたしの心臓は口から飛び出そうとしていた。
ただでさえ高い所が苦手だというのに。
観覧車を除いたら遊園地で一番高いだろうと思われる場所に、あたしの気は何処かに行ってしまいそうだった。
このまま死んじゃうかも。
そんなあたしの耳に飛び込んで来るのは杏子さんやシロさん、そしてとても楽しそうな明るい声で叫ぶ向日葵の声。
何を話しているのか理解できないが、ただただ不安になる彼女達の声が聞こえた。
本当に頭おかしいんじゃないだろうか?
そしてレールは一気に下降する。
激しいく下降するジェットコースターに、あたしは悲鳴を上げていた。
なんて言っているのかわからない叫び声。
怖いと叫んでも誰も助けてくれない絶望感。
・・・・・・。
だけどどこか楽しいと思う自分もいた。
こんな楽しい乗り物、十七年間生きてきて初めて知った。
初めて楽しいと思った。
通常は一時間待ちが普通らしいが、あたし達は三十分で案内された。
時間は丁度午後の一時だから、昼御飯の時間と被ったからだろうか。
ジェットコースターの座席に強引に叩き付けられるように、あたしと瑞季は座席の一番前に座らされた。
『ここまで来てしまったからにはもう逃げられないのか』と思うとため息しか出てこない。
後ろからは向日葵やシロさんの賑やかな声が聞こえる。
その声に振り返ろうとしても、安全バーが邪魔をして振り返ることは出来ない。
最低限見えるものと言ったら、バーを力強く握る震えた瑞季の小さな手。
どうやら瑞季もあたしと同じく緊張しているみたい。
そんな瑞季にあたしは苦笑いを浮かべて問い掛ける。
「瑞季、もしかしてこういうの嫌い?」
瑞季は目を瞑りながら小さく頷いた。
まるで『早く終わってほしい』と、そんな心の声が聞こえてきそうな瑞季の表情。
あたしはいつの間にか同情していた。
やかで大きなサイレント共にジェットコースターは動き出す。
車体は大きな震動で一瞬揺れると同時に目の前のレールを上っていく。
目に映る小さな太陽に向かうようにどんどんレールを上昇していく。
頂上に上がった頃には、あたしの心臓は口から飛び出そうとしていた。
ただでさえ高い所が苦手だというのに。
観覧車を除いたら遊園地で一番高いだろうと思われる場所に、あたしの気は何処かに行ってしまいそうだった。
このまま死んじゃうかも。
そんなあたしの耳に飛び込んで来るのは杏子さんやシロさん、そしてとても楽しそうな明るい声で叫ぶ向日葵の声。
何を話しているのか理解できないが、ただただ不安になる彼女達の声が聞こえた。
本当に頭おかしいんじゃないだろうか?
そしてレールは一気に下降する。
激しいく下降するジェットコースターに、あたしは悲鳴を上げていた。
なんて言っているのかわからない叫び声。
怖いと叫んでも誰も助けてくれない絶望感。
・・・・・・。
だけどどこか楽しいと思う自分もいた。
こんな楽しい乗り物、十七年間生きてきて初めて知った。
初めて楽しいと思った。