そして私は樹々の過去を聞いた。

同時に私は絶望した。
いつの間にか声にならない叫びをあげていた。

そのあまりにも衝撃過ぎる樹々の過去に、私は樹々を慰めてあげる言葉すら浮かばなかった。

同時に、樹々が私に『言いたくない』と言った理由がわかった気がする。

・・・・・・・。

というか私が樹々の立場だったら絶対に言いたくない。
『助けて欲しい』なんて、例え親友や友達でも言いたくない。

誰も信じることが出来ない。

こんなの知ってしまったら、明日から樹々とどう接していいのか。
分からなくなったちゃうよ。

ホント紗季の言う通り。

『知らない方が良かった』って、後悔の気持ちしか生まれない。

・・・・・・・。