「ピアノ辞めちゃうの?」
「いや、辞めるなんて言ってないし。ただ趣味でやってただけって言うか」
何気ない私の一言が樹々を傷付けてしまったかのか、不安な表情を見せていた樹々は肩落とす。
「そんな台詞、あたしも言ってみたいよ。お金に変えられそうなスキルなんて持ってないし。学校の成績悪いし、一生ニートかも。あたし、何一つ取り柄なんてないし」
高校三年生の十七歳にして、早くも将来が絶望に染まりそうな友人の言葉を聞いて私は思い出す。
『今日は進路相談があったんだ』と・・・・。
まだ七月。
いや、もう七月と言うべきなのか。
夏休みに入る高校三年生と言えば、進路にうるさくなる時期だ。
その中できっと樹々は焦りを抱いているんだろう。
『進学』か『就職』の、結局は自分が何をしたいのか。
勿論、それは私にも当てはまる。
私も現時点で就職か進学か決まっていない。
そのため私の今日の進路相談では『ピアノで稼ぐのか?』と、何度も先生に聞かれた。
答えは樹々に返した台詞と同じだ。
というか、将来なんて考えたことなんてなかった。
みんなと同じように、進学か就職。
どちらかが決まればそれでいいと思っている。
何になりたいとか、夢も考えたことない。
「いや、辞めるなんて言ってないし。ただ趣味でやってただけって言うか」
何気ない私の一言が樹々を傷付けてしまったかのか、不安な表情を見せていた樹々は肩落とす。
「そんな台詞、あたしも言ってみたいよ。お金に変えられそうなスキルなんて持ってないし。学校の成績悪いし、一生ニートかも。あたし、何一つ取り柄なんてないし」
高校三年生の十七歳にして、早くも将来が絶望に染まりそうな友人の言葉を聞いて私は思い出す。
『今日は進路相談があったんだ』と・・・・。
まだ七月。
いや、もう七月と言うべきなのか。
夏休みに入る高校三年生と言えば、進路にうるさくなる時期だ。
その中できっと樹々は焦りを抱いているんだろう。
『進学』か『就職』の、結局は自分が何をしたいのか。
勿論、それは私にも当てはまる。
私も現時点で就職か進学か決まっていない。
そのため私の今日の進路相談では『ピアノで稼ぐのか?』と、何度も先生に聞かれた。
答えは樹々に返した台詞と同じだ。
というか、将来なんて考えたことなんてなかった。
みんなと同じように、進学か就職。
どちらかが決まればそれでいいと思っている。
何になりたいとか、夢も考えたことない。