「また後でって、今日は楽しかったんだね。よし、また今度来ようよ。不定期でやってるみたいだし」
「いやだ」
「何でさ!」
楽しくないと言えば嘘になる。
ただ『ピアノが弾けなくなる』って思うと嫌って言うか。
やっぱり私にとって、誰かといる楽しさよりも一人でピアノを弾く時間のほうが優先順位は上なんだと再確認。
そして同時に、こんな腐ったような人間関係を続けている私に絡んでくれる樹々と言う女の子は、本当に『いい友達』だと思わされる。
だから、『樹々のおかげでいい経験が出来た』ということにしておこう。
何より楽しかったのは事実だ。
また来たら、優先順位は逆転するかもしれないし。
カウンターに向かうと、城崎さんはアルバイトと思われる女の子と一緒にドリンクを作っていた。
しゃがんだり立ったり、私達が入店してからずっと忙しそうだ。
そんな城崎さんに声をかけたのは樹々だった。
「シロさん!あたし達時間なんで帰ります」
直後、城崎さんは手を止めて私達に笑顔を見せてくれる。
「ごめんね、樹々ちゃん。全然喋れなくて、カフェ会以外でもいいから来てね。茜ちゃんも待ってるから」
突然名前を呼ばれて私は少し驚く。
「は、はい。また来ます」
「うん!じゃあまたね!おっと、お客さん。いらっしゃいませ!」
こんな時間になってもまだまだカフェ会参加者は来るみたいだ。
シロさんは入り口へと猛ダッシュ。
「いらっしゃいませ!葵くんじゃん。今日はダンスのレッスン?」
「いや、塾ですよ。一応、進学も考えているというか」
その男の子の明るい声。
聞いたことはないが、どこか懐かしく感じた。
でも顔は柱の死角で隠れて、よく見ることは出来ない。
同時に何故だか私の気分が悪くなる。
それに『葵』と言うその名前、私は聞いたことがある。
私が大好きだった男の子の名前と同じだ。
ちなみにその男の子の名前は、江島葵(エノシマ アオイ)。
二人の会話は続く。
「いやだ」
「何でさ!」
楽しくないと言えば嘘になる。
ただ『ピアノが弾けなくなる』って思うと嫌って言うか。
やっぱり私にとって、誰かといる楽しさよりも一人でピアノを弾く時間のほうが優先順位は上なんだと再確認。
そして同時に、こんな腐ったような人間関係を続けている私に絡んでくれる樹々と言う女の子は、本当に『いい友達』だと思わされる。
だから、『樹々のおかげでいい経験が出来た』ということにしておこう。
何より楽しかったのは事実だ。
また来たら、優先順位は逆転するかもしれないし。
カウンターに向かうと、城崎さんはアルバイトと思われる女の子と一緒にドリンクを作っていた。
しゃがんだり立ったり、私達が入店してからずっと忙しそうだ。
そんな城崎さんに声をかけたのは樹々だった。
「シロさん!あたし達時間なんで帰ります」
直後、城崎さんは手を止めて私達に笑顔を見せてくれる。
「ごめんね、樹々ちゃん。全然喋れなくて、カフェ会以外でもいいから来てね。茜ちゃんも待ってるから」
突然名前を呼ばれて私は少し驚く。
「は、はい。また来ます」
「うん!じゃあまたね!おっと、お客さん。いらっしゃいませ!」
こんな時間になってもまだまだカフェ会参加者は来るみたいだ。
シロさんは入り口へと猛ダッシュ。
「いらっしゃいませ!葵くんじゃん。今日はダンスのレッスン?」
「いや、塾ですよ。一応、進学も考えているというか」
その男の子の明るい声。
聞いたことはないが、どこか懐かしく感じた。
でも顔は柱の死角で隠れて、よく見ることは出来ない。
同時に何故だか私の気分が悪くなる。
それに『葵』と言うその名前、私は聞いたことがある。
私が大好きだった男の子の名前と同じだ。
ちなみにその男の子の名前は、江島葵(エノシマ アオイ)。
二人の会話は続く。