この退屈な夏休みは早く終わらないものなのか。
それともまだ遊んでいたいから、ずっと夏休みが続いてほしいのか・・・・。

そんな曖昧なことを考えていた夏休み最後の月曜日のこと。

心の中では、『また急な誘いで、祭とかイベントとかないかな?』って思う自分もいる。
ダラダラしたいアホな自分がいる。

やっぱり留年して、もう一年だけ意味のない高校生活を延長しようか。
そうしたらまた夏休みもやって来る。

無意味な時間がまた訪れる。

・・・・・・。

そう思うとやっぱりため息をしか出てこない。
情けないことを考える自分が本当に情けない・・・・。

夏祭りの翌日から、私は近くのカフェの店長である城崎美憂(シロサキ ミユウ)さんと毎日話している。

内容は様々だ。
私の過去の話だったり、ピアノのことなど。

他にも『今日は何をしたのか?』など、日常的なことも話す。
もちろん私だけの話題じゃなく、城崎さんの趣味や過去の話も聞いたこともある。

この前聞いたのは、城崎さんの家族の話。

私に年の離れた兄がいるように、城崎さんにも年が離れた姉がいるらしい。
明確な年齢は聞いてはいないが、城崎さんのお姉さんは結婚して、二人の子供に囲まれているみたいだ。

それに聞いた話だとこの近辺に住んでいるらしい。
もしかしたらいつか会えるのかもしれない。

城崎さんの趣味はお酒。
私や樹々と早くお酒を飲みたいのが城崎さんの夢らしい。

それと城崎さん、いつもすぐに潰れるのが現状だから『私と一緒にお酒を飲んで潰れたら面倒を見てね』なんて約束をしてしまった。

果たしてそんな日は訪れるのだろうか。
私がお酒を飲めるとは思えないし。