そんな曖昧な私を見た樹々は、私に怒った表情を見せてくる。

「あーもう!あたしは気にしないから。このままでいいって」

「でも」

「あたしだって茜に言ってないことある。それは言いたくないから言わないだけ。それで『黙っていい理由』になるでしょ?」

「でも」

「辛くなったらまたあたしが励ますから!それでいいでしょ?」

「でも・・・・」

「でもでもうるさい!なんで納得しないかな?自分の首を締めるだけって、なんで分からないかな?」

確かにそうだ。
言ったら言ったで、自分の首を締めるだけ。

それを意識して、私は今後生き続けなければならない。
だからこそ、私は冷静になって考えた。
言い訳して逃げてもいいことなんて何一つない。

逃げても問題は解決しない。

・・・・・・・。

だったら一人でも多く味方を作らないと。
私には今、『最高の友達』がいるんだし。

頼らないでどうする。
だったら私は頑張る。

『将来胸張って生きていくためのステップ』だと思って、私は勇気を出す。

「ありがとう樹々。でももう逃げられないし。逃げても意味ないし。城崎さんにも川島さんにも迷惑掛かっちゃったし」

少しだけ私の手が震えるから、私は机の下に隠す。
不安要素は言葉だけでいい。

そして私は覚悟を決めた・・・・。

「ちょっと長くなるかもしれないですけど私、小学生の頃にいじめられていたんです」

小学生の出来事。
かつての親友の葵と愛藍。

そして今のクラスメイトである山村紗季との出会いを話した。

私の過去の話について・・・・・。